当院での治療は、うつ病・精神疾患の患者が、高頻度で訴える自律神経症状の治療が主になります。
(自律神経失調症の治療に準ずる)
うつ病患者の8割〜9割が、プライマリ・ケアを最初に受診するとの報告があり、軽症から中等症のうつ病患者は、頭痛・めまい・不眠・倦怠感などの自律神経症状を高頻度に訴えます。このことからも、うつ病治療に併行して自律神経症状の治療の必要性は明白です。
あなたは、うつ病・精神疾患もつらいが、それに伴う自律神経症状もつらいハズです。
その自律神経の症状が楽になれば、うつ病・精神疾患も楽になり、今の状態から一歩前進できることになるのです。
このように、専門医のうつ病治療と併行して自律神経症状の治療を行うことによって、より良い治療効果が期待できるということです。
診断基準・関連記事、参考までに
DSM−IV 「大うつ病性障害」診断基準
A、以下の症状のうち、5つ(またはそれ以上)が同じ2週間の間に存在し、病前の機能からの変化を起こしている。(これらの症状のうち少なくとも1つは抑うつ気分または興味・喜びの喪失である)
@その人自身の訴えか、家族などの他者の観察によってしめされる。ほぼ1日中の抑うつの気分。
Aほとんど1日中またほとんど毎日のすべて、またすべての活動への興味、喜びの著しい減退。
B食事療法をしていないのに、著しい体重減少、あるいは体重増加、または毎日の食欲の減退または増加。
Cほとんど毎日の不眠または睡眠過多。
Dほとんど毎日の精神運動性の焦燥または制止。
Eほとんど毎日の易疲労性、または気力の減退。
Fほとんど毎日の無価値感、または過剰であるか不適切な罪責感。
G思考力や集中力の減退、または決断困難がほぼ毎日認められる。
H死についての反復思考、特別な計画はないが反復的な自殺念虜、自殺企図または自殺するためのはっきりとした計画。
B 症状は混合性エピソードの基準を満たさない。 (混合性エピソード・・・躁うつ病)
C 症状の臨床的著しい苦痛また社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。
D 症状は、物質(薬物乱用など)によるものではない。
E 症状は死別反応ではうまく説明されない。すなわち愛する者を失った後症状が2ヶ月を超えて続くか、または著明な機能不全。無価値への病的なとらわれ、自殺念虜、精神病性の症状、精神運動制止があることが特徴。
「大うつ病性障害」と、チョッとおおげさな感じですが、一般的に言う「うつ病」のことです。
軽症のうつ病、中等症のうつ病と区別されるためです。
うつ病に関しては、心因か内因性かといった区別をつけずに、基準を満たすほどの抑うつ状態があれば、すべてうつ病と診断されるようです。
うつ病関連記事
m3.com医療ニュースより引用させて頂きました。
安易な投薬・・・薬なしで回復の例も
読売新聞
うつ病は一般的に、生真面目で責任感が強い人が陥りやすいとされる。
自殺に結びつく場合もあり、早期発見・治療は自殺対策の柱のひとつにもなっている。
ところが近年は、「自分より他人を責める」「職場以外では元気」など、様々なタイプもうつ病に含まれるようになった。
検査数値で測れる身体疾患と違い、うつ病の診断は難しい。
このため「抑うつ気分」などの症状が、一定数以上あれば要件を満たす診断基準が普及した。
「なぜそうなったか」は問われず、性格や日常的な悩みによる落ち込みでも診断され、かえって混乱を招いた面がある。
田島治・杏林大教授が行った、精神科診療所の医師に対する調査では、約8割の医師がうつ病の診断が広がり過ぎていることに懸念を示した。
安易な投薬を懸念する声もある。
抗うつ薬は、うつ病治療の柱とされているが、宮岡等・北里大教授は「薬なしでも自然に回復するうつ病も多い」と話す。
海外では、軽症には薬物療法ではなく、カウンセリングや運動などを最初に勧める治療方針も多い。
渡辺衝一郎・慶応大専任講師は「日本でも、まず抗うつ薬ありきという認識を見直す時期に来た」と話している。
うつ治療「薬物偏重」 精神科診療所の7割が・・・
うつ治療を見直す@ 自殺の影に過剰な投薬
うつ治療を見直すA 考えの偏り 改める療法
長期間患っている患者さんへ
時間が経てば経つほど、治りにくくなるのはご承知だったのでしょうか?
発症して、長期間経過してしまうと、ひとつの治療方法でどうにかなるほど、治療は簡単ではなくなっていることを知ってください。
良くなっている人は、何らかの自助努力をみなさん行っています。
良いと思われることは、「2つでも、3つでも・・・何でも受けよう〜」と言うような考え方が必要だと思います。
さぁ〜出来ることから始めましょう?
まずは、話してみることから・・・
|